衣久星枠ライブレポ【JIGDRESS・ジュウ・シンガーズハイ】

2021年6月28日に下北沢のBASEMENT BARで開催されたライブ「衣久星枠」のレポートです。3バンドともレポートしますので、ご興味のある方はぜひ!

もくじ

1.はじめに
2.ジュウ(ex.タカナミ)
3.シンガーズハイ
4.JIGDRESS
5.まとめ

□1.はじめに

このブログは、趣味で運営しているものであり、筆者には音楽の専門的な知識はありません。ただのファンとして愛だけを詰め込むのがコンセプトです。ファンの愛が深まったり、バンドを知るきっかけになったりすることを目的としています。セトリやMCは自身の記憶を、SNSへの来場者による書き込みと照会してできるだけ誤りのないよう注意しておりますが、誤りがありましたらご指摘ください。ちなみに、パソコンで読むと改行がぐちゃぐちゃになる仕様なので、スマホでの閲覧がおすすめです。

□2.ジュウ(exタカナミ)

セトリ

1.TNK
2.大成
3.マジで
4.ゲロ
5.平成、この夜に
6.東京
7.金夜の社会
激アツなこの日の1組目はタカナミ改めジュウ。筆者にとっては、改名してから初めて見るライブだったので楽しみにしていました。同じような方も多かったのではないでしょうか。

まだ会場が温まっていない中、1~2曲目で徐々に会場のテンションを上げていき、3曲目は「マジで」。ライブで聴く「マジで」、めちゃくちゃかっこいいです。

この日に思ったのは、凌さんは結構メンバーと目を合わせて演奏をするタイプなのかなと感じました。フロアをよく見ていて、盛り上がっていると嬉しそうで、フロアの反応に頷いて、見えてるよっていうのを伝えてくれたりもするのですが、メンバーの表情もしっかりと見ている気がします。「大成」や「マジで」のMVを筆頭に、映像作品でメンバー同士ですごく楽しそうなのが印象的だったのですが、メンバー同士でときどき目を合わせて、コミュニケーションをとりながら演奏しているかんじが、MVの雰囲気そのもので嬉しくなりました。

3曲目の後にはMCが入ります。今回はJIGDRESSが友達のバンドを呼んで組んだイベントだということに触れ、ボーカルの凌さんが「本当に友達だと思ってくれてんのかなって不安に思ったんだけど、友達だと思ってるって言ってくれました。」と発言。イベントに誘われているのに不安になるあたり、凌さんってかんじ(笑)

また、お酒の提供が解禁になったということで、おしりふきを用意したという話に移行。「お酒は手がベタベタするから、みんなここにあるおしりふりを使ってください。おしりふきが一番いいです。なんの成分が入ってるかもちゃんと見た方がいい。これはムーニーです。ネタじゃなくて本当に使ってくださいね。」と話す凌さんに会場からは思わず笑い声が。ネタとしか思えないのですが、使った人はいたのでしょうか(笑)

4曲目は「ゲロ」で、5曲目「平成、この夜に」6曲目「東京」をぶち上げます。定番曲って、結局めちゃくちゃ良いですよね。かっこええ…とマスクの奥で笑ってしまいました。タカナミって、本当に良い音楽つくるんですよね…あ、違うわジュウだった(よくなるやつ)

最後の7曲目に入る前に、MCが入ります。

凌さん「イベント名の衣久星枠の意味を自分なりに解釈してみたんだけど、今日は解散とか、何かしらの絶望を経験しているバンドが集まってて、でも、0からまた始められるっていうか。俺らはまだ衣久星枠なんだなって。」

0から這い上がれるって一番かっこいいですよね。小さなライブハウスで0から這い上がっていく、積み上げていく姿を見せてくれるロックバンドが大好きです。ジュウはそういうバンドだと思います。その生き様に力をもらえます。

あと、0から始めるには0を直視しないといけないはずで、それはかなり苦しいことだと思います。筆者からみたらもう100000ぐらいいってる(数値の基準は不明)と思いますけどね、思いますけど、MCの内容とかを考えると、凌さんは自分を低めに見ている気がしていて。でも、それができるから、地に足がついているというか、やんちゃそうに見えて、冷静で真面目な部分をすごく感じるときがあります。現状を見た上で前を向いて進んでいるかんじがします。それがとてもかっこいいです。

凌さんの「ハンドマイクになったらどの曲か分かるよね、俺は今日、金曜日だと思ってるから。」という言葉とともに、ラストの7曲目「金夜の社会」が鳴り始めます。ライブハウスで聴く「金夜の社会」ってめちゃくちゃ良くて、フロアのみんなと、ジュウのメンバーと、ジュウの音楽と、「みんな毎日おつかれ~~~!!!」と言っている気分になります。圧倒的華金感。ジュウは知らないけどたまたまこのライブレポを読んでいる人がいたら、MVもあるので聴いてみてください。「みんな毎日おつかれ~~~!!!」ってなるかんじ、分かってもらえると思います。

□2.シンガーズハイ

セトリ

1.フリーター
2.僕だけの為の歌
3.飛んで火に入る夏の俺
4.走光性
5.グッドバイ
6.daybreak
7.ってか(JIGDRESSカバー)
2組目は当日解禁だったシンガーズハイ。フライヤーでは、「〇〇〇O〇〇〇」と記載されていて、フライヤー解禁時はどのバンドなんだろう?!とざわつきました。筆者の周囲では、「ザ・ジュアンズ」「ピプリットパロ」「PKシャンプー」などの推測が出ていました。PKシャンプー、英語とカタカナを無理やり混在させて〇に当てはめてますが(笑)小さい丸に、「・」が入るのか「ー」が入るのか小文字が入るのかで筆者の周囲の人たちがみんな頭をひねっていたのがおもしろかったです(笑)ちなみに、シンガーズハイを推測で当てている友人もおりましたので、予習できましたよ!感謝。

とはいえ、直前に予習したくらいの知識しかないので、ライブレポは短めにさせていただきます。これから、もっと知っていけたらいいなぁ。

1~3曲目を駆け抜け、合間のMCでは、ボーカルの内山さんが「当日解禁のプレッシャーがすごいです。緊張するとうまく喋れなくなるので、今日はいっぱい曲やります。」と宣言。バンドマンは曲をやるのが一番伝わりますよね。ライブで初めて見ましたが、初めてでも楽しめるライブでした。当日解禁がシンガーズハイで良かったです。楽しくなってノリノリで聴いてしまった。あと、野外でも映えそうだなと思いました。高音のボーカルが好きな方におすすめです。最後にJIGDRESSのカバーをやってくれたのは、両方のファンからすると激アツですよね!シンガーズハイの公式ツイッターでライブの動画があがっておりますので、ぜひ!

□3.JIGDRESS

セトリ

1.クソみたいな歌詞
2.素晴らしい一日
3.無重力透明
4.bleach
5.mother
6.許したような
7.attchment
8.ってか
トリを飾る3組目はイベント主催者のJIGDRESS。Chaceというイベントが彼らの初ライブで、筆者も見に行ったので、今回が2回目でした。

1曲目は「クソみたいな歌詞」。筆者はもともとROKIというバンドのファンですが、解散して元ROKIのボーカルとドラムが活動しているのがJIGDRESSです。もうね、ボーカルの山崎さんの声がほんっとうに良い。またこの声で新しい曲が生まれて、なおかつ生でこの声を聴けるのが幸せすぎます。切なさと心地よさと荒々しさと、ぜんぶ表現できる声だと思います。唯一無二で、誰も似た声の人を知りません。歌い方も大好きです。ライブ後、その場に居合わせた友達と山崎さんの声の良さの話で盛り上がりました。

2,3曲目を続けて演奏し、MCが入ります。
山崎さん「この前ライブをやって、またやりたくなったのでこのイベントを組みました。すぐに決めないとやれなかったので、仲の良いバンドを誘って。すぐに決めてくれてありがたかったです。でも、なんか急に今日お客さんひとりもいなかったらどうしようって不安になって。」
イセノさん「もうフロアにお客さん入ってるのにお客さんいなかったらどうしようって言ってたから、大丈夫かなこの人って思った(笑)」
→筆者は、心配になっちゃう繊細な山崎さんとそれを冷静に見ているイセノさんのコンビ感がめっちゃ良いなと思いました。(何の話)

山崎さんの、「でも、こうやってみなさんは見に来てくれたわけで、俺はみなさんを信じれてなかったんだなって思って。この贖罪は、速い曲をやることだと思うから…」という言葉で始まった4曲目は、ROKIの「bleach」

あの場にいたROKIのときからファンのみなさ~~~ん!!!嬉しかったですよね!!!気持ち、めっちゃわかります!!!

JIGDRESSの初ライブとなったChaseのライブでも、bleachをやってくれて、そのときもめちゃくちゃ嬉しかったのですが、あの1回きりじゃなかったということが何よりも嬉しかったです。初ライブだからおまけでやってくれたわけではなくて、bleachという曲が、ROKIとJIGDRESSを繋ぐ曲になっているのかもしれないと思いました。

山崎さんとドラムのハヤトさんはROKIのメンバーですが、他のメンバーは違うわけで。bleachをライブでやるということは、JIGDRESSのメンバー全員がROKIをなかったことにするのではなく、ROKIとしての歴史も受け入れているからこそだと思います。だとしたら、なんて素敵なんだろうと思います。JIGDRESSになってからじゃなくて、なる前にメンバーが命を懸けてやってきたことを、メンバーが認め合っているのだとしたら、とても素敵です。

これは筆者の深読みで、前回も今回もおまけでやっただけですよ、と言われる可能性もありますがもし、bleachがROKIとJIGDRESSを繋ぐ曲になっているのであれば、JIGDRESSが大きなステージに立つときがきたら、そこにもbleachを連れていってほしいな、なんて思っています。バンド自身が昔から大事にしているような曲がそれぞれのバンドにあると思うのですが、そういう曲になったらいいなと思います。超個人的な願望ですが、ライブでやり続けてほしいです。

5曲目は「mother」で、歌詞の「許してほしいだけ」が大好きです。あと、お星さまみたいな音がするのが好き(語彙力の無さ)

6曲目の前にイセノさんのMCへ。

イセノさん「次、自分の曲なのでしゃべります。チケット代の2500円って大金だと思うんですよ。自作の曲を聴かせて、お金をとるって変な話だと思うんですけど、僕らはみなさんにまた来てもらわないといけないから、2500円の価値があったと満足して帰ってもらわないといけないわけです。どうしたら、その価値をもたせられるかなって考えたら、自分が苦しかったときに音楽に救われたことがあったので、いつになるかわからないけど今日かもしれないし…なにか救いになれば、価値になるんじゃないかなと思います。」

そのまま6曲目、「許したような」が鳴り始め、ボーカルはイセノさんです。5曲目までずっと山崎さんがボーカルだったので、初めて聴いた方は驚いたのではないかと思うのですが、イセノさんがメインで歌う曲もあります。これがすごく面白いなと筆者は思っていて、2人ともボーカルができるのもそうだし、2人ともMCができて、全然違う内容を全然違う喋り方で話すんですよね。

1人のボーカルが戦隊モノのレッドみたいなかんじでバンドを引っ張って、楽器隊はそれを際立たせるというか、ボーカルの世界観を表現するみたいなバンドが多いように思うのですが、JIGDRESSの場合は山崎さんとイセノさんの2つの世界観がそのまま存在しているように思います。どちらかをレッドにして、片方が追随するのではなくて、両方がレッドで、それを認め合っているかんじがします。

bleachをライブでやるのは、イセノさんが山崎さんを認めているからだろうし、ROKIとは違う新しい風がJIGDRESSの曲に感じられるのは、山崎さんがイセノさんを認めているからだろうと思います。違うものを認め合うって本当に素敵なことだと思います。ましてや、それぞれのバンドで仲が良いとかではなくて、1つのバンドのなかでそれをやっているわけです。魅力的すぎませんか、このバンド。

ちょっと書いてたら好きすぎて吐きそうになってきた…。読んでる人も吐きそうになってたらいいな(笑)ちなみに、ライブ後に友達と山崎さんの声の良さで盛り上がったと前述しましたが、もう一人の友達はイセノさんのギターが好きだと申しておりました。どっちも良いんです、だからこそ2人の個性がそのまま共存してるのがバンドとして最強すぎる

7曲目「attchment」8曲目「ってか」を駆け抜けてライブが終演。書くのがだいぶ遅くなりましたが、実はジュウのドラマーとJIGDRESSのドラマーは同一人物なので、このへんは本当にしんどかったのではなかろうかと思います(笑)パワフルなドラムに拍手を送りたい。



アンコールの拍手でJIGDRESSがステージに戻りますが、山崎さんのギターから、何故か変な音しか出なくなるトラブルが発生

ギター「ガザガザガザ」
山崎さん「?」
ギター「ガザガザガザ」
イセノさん「「ってか」をやりたいんだけど、俺がギター弾くから、ギター要らなくね?やれるかわかんないけど…」
山崎さん「(考え中)」
ギター「ガザガザガザ」
山崎さん「(諦めてギターを背中にぶら下げてマイクの前へ)」

楽器隊が音を鳴らし、「ってか」がスタート。背中にぶら下げていたギターを途中で床に置いていて、完全にギターを諦めているのがじわる(笑)
あと、弾ききるイセノさんがさすがです。
シンガーズハイのカバーも合わせると、一日で「ってか」を3回聴けるというプレミアムな一日になりました!

おまけ

終演後のこぼれ話① 

2バンドでライブをしたドラムのハヤトさんが終演後に片付けか何かでステージに出てきた際に、ファンから拍手を送られていました。本当にお疲れ様でした(笑)

終演後のこぼれ話②

物販の列に並んでいる最中に、ずっとギターがガザガザ言っているのが聞こえてじわりました。投げつけたりしていなかったのにどうしたんだ本当に…(笑)治ってるといいな…。

まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。3バンドとも曲もライブもかっこいいのはもちろんですが、あえて特筆したいのは、ジュウの凌さんは「本当に友達だと思ってくれてんのかな」って不安になってるし、シンガーズハイの内山さんは当日解禁に緊張してるし、JIGDRESSの山崎さんは「お客さんが一人もいなかったらどうしよう」ってなってるし、なんか3人とも可愛くないですか???繊細な音楽家たちが本当に大好きです。そういう人がつくる音楽ってめっちゃ良いんですよね…。愛すべき繊細な音楽家たち。(どんなまとめ方)
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