『CUE』弾き語りライブレポ【山崎大樹(JIGDRESS)・奥智裕(kao)】@下北沢Laguna

2022年6月1日(水)に下北沢Lagunaで開催された弾き語りライブ『CUE』のライブレポです。出演者は全4名でしたが、筆者は後半から参加したため、後半2名の感想を綴ります。

□1.はじめに

筆者はただの音楽ファンなので、このブログは気楽に読んでもらえると嬉しいです。軽く自己紹介しておくと、筆者は山崎大樹と奥智裕の歌声が大好きすぎる人です(雑な紹介)。

山崎大樹はROKIというバンドのボーカルでしたが、ROKIは解散し、今はJIGDRESSというバンドで活動中です。筆者はROKIからのファンで、JIGDRESSも好きで、結論から言うと、山崎さんの表現が大好きです。

奥智裕は街人というバンドのボーカルでしたが、街人は解散し、今はkaoというバンドで活動中です。筆者は街人からのファンで、kaoも好きで、結論から言うと、ともさんの表現が大好きです。

両者とも、バンドのライブは見ているのですが、弾き語りは見たことがなかったので、このライブが解禁されたときはとてもテンションが上がりました。最高の組み合わせです。このライブを企画してくれた人、どうもありがとう!!!

□2.山崎大樹(JIGDRESS)

セトリ

1.mother
2.クソみたいな歌詞
3.Hey!みんな元気かい?(KinKi Kids cover)
4.無重力透明
5.夜行列車
6.Goat
7.plan
8.ByeByeBye
筆者がライブハウスに着いたのは、山崎さんがちょうどステージにあがっていくタイミングだった。椅子に腰かけ、アコギの準備をする。演奏開始まで数分あったので、おしゃべりタイム開始。演奏前だけでなく、始まってからもたくさんMCを挟んでくれて、ほのぼのとした空気感があった。

1曲目のmotherと2曲目のクソみたいな歌詞はJIGDRESSの曲。バンドサウンドも大好きだが、弾き語りになると山崎さんの歌声がよりストレートに届くので、贅沢な気持ちになった。この曲を表現しようと思ったら、絶対この声でしか表現できない、と思ってしまうほどに、歌詞やメロディから感じ取れる感情と声がぴったりで、唯一無二とはこのことだなと思った。

2曲を歌い終えると、少しおしゃべりタイム。「ART-SCHOOLのライブ、当たったんですよ。下北を代表して行ってこようと思います。」と嬉しそうに報告していた。好きな音楽家のライブに当たって喜ぶ姿が、イチ音楽ファンそのもので、自分と変わらないかんじがして、なんだか嬉しかった。

「今からART-SCHOOLのカバーをやる雰囲気が出てますけど、できないんですよ(笑)できないので、KinKi Kidsの曲をやります。」とにこやかに言って、3曲目は「Hey!みんな元気かい?」。楽しげな曲だったので、身体を揺らしながら聴いた。山崎さんが歌うと、しっかりと山崎さんの表現になるから凄い。

3曲目を歌い終わると、「無重力透明という曲があるんですけど、カネコさんにリバーブを思いっきりかけてもらおうかな」と注文。リバーブとは、音に残響音や反射音を加えて、響いて聴こえるようにするエフェクトのことで、これを使うとお風呂の中で歌っているような聴こえ方になる。

狭いライブハウスで、お風呂みたいにこもった響き方で、アコギと山崎さんの歌声だけで響いていく無重力透明。こんなの良いに決まってる。バンドの音源とは全く別物のようになっていたので、この音源が欲しいなと心底思った。リバーブバージョン、最高すぎる。

「よくライブを見に来てくれるお客さんで、ROKIの曲はもうやらないんですか?って聞いてくる人がいて。だから、今日は昔の曲もやろうかなって。夜行列車って曲があって、デモを聴かせたときに、ドラムのハヤトが唯一泣いた曲です。その一回きりだったから、それ以降の俺ってどうなんだってかんじなんだけど(笑)」

夜行列車は筆者がROKIと出会った曲なので、とつぜんの夜行列車エピソードに、「え?今から夜行列車聴けるの?まじで?」と混乱。

5曲目はMCどおり、夜行列車。「まじで聴けるんだ…ヤバイ…」と半ば放心状態で聴いた。夜行列車のMVなんて何回見たか分からない。え~っ、良すぎるな?よ、よすぎるな?(困惑)山崎大樹さえいれば、生で聴ける機会を作れるんだって思ったら、なんかもうこの世界も捨てたもんじゃないなって思った。大袈裟かもしれないけれど、好きな音楽の前ではこうなる。仕方ない。山崎大樹さえいれば、生で聴ける機会を作れるけど、逆に言うと、この曲は彼にしか再生できないとも言えるわけで。もちろん夜行列車に限らず、彼が生み出したすべての楽曲に同じことが言える。いや~~~、長生きしてください!!!(懇願)

続いて6曲目はGoat。デモとしてはかなり前からあったようだが、JIGDRESSの楽曲としてリリースされたのは最近だ。切なく沈んでいくような楽曲が多いなかGoatにはポップさや茶目っ気を感じるから好きだ。もちろん切なく沈んでいくような楽曲が多いからJIGDRESSが好きなのだが、その中にGoatのような曲があると光るなぁと思う。弾き語りで聴くGoatも最高だった。7曲目のplanも言わずもがな、最高。

山崎さんは「ROKIのメンバーと会っても、またバンドやろうってかんじにはならない。一緒にバンドをやってたあの時間が尊いから。ROKIを続けてたらどうなってたのかなって考えたりしてたこともあったけど、ROKIを解散したからJIGDRESSがあるとも思うから、今は続けてたらどうなってたとか、あまり思わなくなったかな。」と、ROKIの話をした。

そして、「なんかお葬式みたいな雰囲気になっちゃったね(笑)このライブハウス、なんかロウソクとか飾ってあって、コロナ禍になってからお葬式っぽくなったんだよね(笑)」と笑っていた。もうお葬式のロウソクにしか見えなくなったんですが(笑)

筆者は「あの時間が尊いから」という言葉がとても素敵だなと思った。筆者にとってもROKIは青春で、ROKIのライブを見ていた時間は今でも変わらず尊い。音楽家本人と、聴き手の両方が“あの時間”を心の中で大切にしまっているのだとしたら、それはとても美しいことだと思う。ROKIは青春で、宝物だ。

8曲目はROKIのByeByeBye。今日のトップバッターだった東京少年倶楽部の松本さんに、「合いの手を入れてほしいな」と頼む山崎さん。それに応えて松本さんがステージに上がり、フロアから拍手があがる。マイクが山崎さんの分しかないので、松本さんは山崎さんのギターの穴に向かって「すごいすごいくだらないね」と合いの手を叫んでいた(笑)

穴に向かって叫ぶ松本さんと、その姿に思わず笑みがこぼれてしまう山崎さんが微笑ましかった。この曲もROKIの曲で、懐かしくて、すごく嬉しかった。弾き語りなのに拳をあげたくなったとき、この曲が筆者の身体に沁みついていることを痛感した。ByeByeByeを歌い終わり、終演。

今回の弾き語りは、JIGDRESSの曲もROKIの曲も演奏してくれて、バンドのライブとは違う楽しみ方ができるようにリバーブをかけまくったり、他愛のない話をMCでしてくれたり、聴き手に楽しんでもらおうとする気持ちが溢れていた。バンドほどアレンジの幅は広くないだろうし、メンバーもいないから、弾き語りでできる工夫って限られてくると思うのだが、その中でいろいろと考えてやってくれたのがとても嬉しかった。

MCでも「最近、お客さんのこと、すごく大事だなって思ったんですよね。愛しいなっていうか…男女問わず、お客さんがなんか可愛く見えてきて(笑)お客さんのこと、好きでいようって思った。」というような内容を話していた。

この感覚、聴き手から音楽家に向けても抱かれることってあると思うのだ。例えば、MCで上手く言葉がまとまらなくて音楽家本人が困っている姿を見て、愛おしいなって思って漏れるフロアからの優しい笑い声とか、バンドを解散して情報が得られなくなったときに思う、(それでもどこかで元気に暮らしていますように)という願いとか、こういうのは全部、愛おしさから来ると思うのだ。恋愛感情とは違う、もっと純粋な願い。

こういう愛おしさを音楽家と聴き手が相互に与えあっているのだとしたら、なんて美しい関係性なんだろうと思う。こういう音楽家こそ、信じられるし、信じたいと筆者は思う。好きな音楽を生み出してくれる音楽家が、この人で良かったなと心底思ったライブだった。

□3.奥智裕(kao)

『CUE』のトリを飾るのは奥智裕。持ち曲としては、街人とkaoの曲を合わせるとたくさんあるのだが、今回は「奥智裕」としての楽曲で構成されているライブだった。

以前から、個人で弾き語りライブに出るときは、個人の楽曲を歌っていることがあるという情報を得ていたので、この日、ともさんの個人の楽曲が聴けるのではないかと楽しみにしていた。個人の曲は音源がないから、弾き語りライブか、たまにあるインスタライブで聴くしか手段がない。

まだ未発表の曲たちなので、このライブレポはセトリなしで、曲名を伏せて書き進めようと思う。

個人の楽曲がほとんどで、カバー曲が2曲あった。秦基博のと、星野源のくだらないの中に

鱗は筆者にとって特に思い入れのある曲ではなかったが、聴きごたえ抜群だった。ともさんの歌声ってまじで最高なのだ。しかもトリだから、夜20時45分から歌い始めるということで、夜に生でともさんの歌声が聴けるのが最高だった。ともさんの歌声は圧倒的に夜が合う。深夜も絶対に合うので、いつかCDJとかBAYCAMPとか、夜通しやるタイプのフェスで深夜帯に出演してほしいなと筆者はひそかに思っている。

そして、星野源の「くだらないの中に」をともさんの歌声で聴けたのが最高だった。筆者は大の星野源ファンであり、星野源と奥智裕の音楽には通ずるものがあると感じている。表現はまた全然違うのだが、この2人の音楽は、寂しいときに横にそっと座っていてくれるかんじがする。沈んでいるときに聴いても明るすぎず、暗すぎるわけでもなく、ちょうどいい温度感で、距離感で、そばにいてくれる

ともさんの歌声と星野源の楽曲が合わないわけないのだ。しかも、楽曲のチョイスが良い。筆者的にともさんに歌ってほしいランキング1位が「くだらないの中に」で、2位が「くせのうた」である。1位を生で聴けてしまったので、マスクの奥で(うわぁ…最高だ…)と漏らしてしまった。

さて、個人の曲のレポに移る。今回は曲名を伏せるのであまり詳しく書かず、抽象的な感想にとどめたいと思う。

結論から言うと、筆者はともさんの個人の曲が大好きだと思った。街人から好きで、kaoになってからも好きなのだが、筆者はおそらく奥智裕の個人の曲が一番好きだ。

ともさんの歌声は、人の心を落ち着けたり、癒したりする魔法がかかっているように思う。そして、メロディがとても心地よい。メロディが良いからこそ、初めて聴いても違和感なく心に溶け込んでくれる感覚がある。

さらにともさんの感性で紡がれる歌詞が筆者は大好きだ。こうやって文章をつらつらと書いている時点でお察しかもしれないが、筆者は特に日本語の歌詞が好きである。日本語独特の、ひらがなの柔らかいかんじと、ともさんの柔らかい感性はすごく相性が良い。

歌声・メロディ・歌詞がひとりの人間から生み出されて、それを本人が歌って表現したものが、そのまま聴けるって、本当に贅沢だなと思う。そんな楽曲をこの日はたくさん聴けたから、最高の夜だった。

少しだけ具体的なことを書くと、家庭を彷彿とさせる歌詞のある曲がめちゃくちゃ好きだったのと、ちくっとした痛みを表現するのが本当に上手いなと思った。もっと聴き込んで語りたいので、音源化を切望したい。

まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。非常に個人的な感想を連ねたライブレポになりましたが、2名の音楽家の魅力が少しでも伝われば幸いです。

弾き語りライブはバンドのライブに比べて、ゆったりとしているので、軽い気持ちで見に行くのですが、期待以上のライブでした。まさか弾き語りライブをレポすることになるとは(笑)いつもは軽めに感想ツイートをするくらいなのですが、今回のライブは良すぎて、どうしても記録したくなってしまいました。参加した人、まじで当たりですね。

参加していない人にも、このライブレポで雰囲気が伝われば幸いです。次にこの2人が弾き語りライブに出ることになったら、絶対行った方が良いですよ!要チェックです。では、またライブハウスで。
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