climbgrow VS vol1ライブレポ【ゲスト:ircle】

2021年4月29日に開催された、滋賀B-FLATとclimbgrowが主催するVS企画第1回のライブレポートです。記念すべき第1回目のゲストはircleでした。

もくじ

1.ircleライブレポ
2.climbgrowライブレポ
3.まとめ

□1.ircleライブレポ

セトリ

1.ラストシーン
2.バタフライ
3.ホワイトタイガーオベーション
4.ルテシーア
5.ハミングバード
6.あいのこども
7.2020
8.エヴァーグリーン
9.セブンティーン
10.あふれだす
1年以上ぶりにircleのライブを見ました。ラストシーン始まりが最高にかっこよかったです。MCはこの時期に触れずにはいられないコロナの話。「歌ったって何もならんかもしれん。」と言いつつも、「けど、歌うことによって何かが届けば、何かが起こるかもしれん。それやったら、なんもやらんわけにはいかんのよ。」いう言葉が続きます。抽象的にも聞こえますが、だからこそ本心だと分かります。

音楽自体が目に見えないもので、音楽によって救うのも、心という目に見えないものです。その特性ゆえ、不必要だと言われたり、意味を見失ったりすることもありますが、ircleは音楽の意味を見失っていませんでした。何かに繋がるという音楽への信頼をもって、止めずに鳴らし続ける姿は救世主そのものです。

前半の怒涛のロックンロールパートが一変し、5曲目のハミングバードからはメッセージ性の強い落ち着いた曲が続きます。ハミングバードの「死んだように生きるなよ」という歌詞と、6曲目、あいのこどもの「悲しい心に負けないように」という歌詞が優しく心に沁みます。熱い曲がたくさんあるなかで、こういうエモパートがしっかり沁みるロックバンドが大好きです。8曲目、エヴァーグリーンの「心の温度で」「繋げた未来で」という歌詞の後に入るコーラスの部分で、拳をあげるのが最高でした。みんなで拳をあげるってたまらなく幸せです。

もう一つ、印象に残っているMCがあって、「コロナで思うようにできひんこともあるけど、終わったらやればいい。コロナが終わるまでに何する?何はじめる?」というMCです。この言葉を、いつものあの笑顔で言っていました。彼らは前を向いています。自ら前に進む姿を魅せると同時に、魅る者の背中を押してくれるロックバンドだなと思いました。ラスト2曲は、セブンティーンとあふれだすをぶっ放してくれました。最高です。

□2.climbgrowライブレポ

セトリ

1.閃光
2.極彩色の夜へ
3.TIGHT ROPE
4.酔生夢死
5.DOOR
6.THIS IS
7.LILY
8.未来は俺らの手の中
9.ラスガノ
10.MONT BLANC
11.窓
12.ドレスを着て
13.SEPTEMBER
アンコール
14.RAIN
15.叫んだ歌
本編

3月19日の滋賀B-FLATでのライブ以来でした。19日はMCにかなり棘があったことが忘れられず、その後の公演がコロナで中止や延期になり、久々のライブがこのVS企画となりました。

まず驚いたのが、久々の閃光始まり。最強曲からのスタートに心がぶち上がります。そして、2曲目が極彩色の夜へ。中盤以降にくるイメージがあったので驚きましたが、「今だから歌いたい歌がある」と叫んで曲に入ったとき、今日は強さだけでなく優しさも伝えたいライブなのだろうと思いました。この曲には、最後に「君を見つけた」という歌詞があります。曲中に、敬礼のような、遠くに目を凝らすような仕草をした泰誠さんを見て、見つけようとしてくれているのかもしれないと思いました。勝手に(笑)

そして、特筆すべきは、4曲目、酔生夢死の入り方です。泰誠さんの「俺のいかれた愛をくれてやる」という叫びとともに酔生夢死の演奏がスタート。酔生夢死の歌詞に沿った言葉です。最高。

MCでは、ゲストで参加してくれたircleへの感謝が語られ、ボーカルの河内さんに髪がボサボサだと言われたというエピソードがありました。「…俺ボサボサっすかぁ?」と観客へ問いかける泰誠さんが子犬みたいで可愛かったです。

DOOR~LILYをぶち上げたのち、続くMCは、「人より血の気が多いんで、勝ちたいし真っ直ぐやってきたけど、気づいたらバンドしかできんくなってた。戻りたいとも思わんけど。」という泰誠さんの言葉。まさに猪突猛進です。

8曲目は、未来は俺らの手の中。筆者はこの曲が一番好きかもしれないなと思いました。ラスガノやLILYなど、勢いのある曲が一番だと思っていましたが、最近はこの曲がかっこいいなと思います。コロナ禍より前からありましたが、コロナ禍で最も輝いた曲のような気がします。人数制限のなか、少人数で拳をあげてきた光景とか、暗い状況下できいたときにステージが光ってみえるかんじとか、サビで先が開けたような気持ちになるのとか、そういう思い出がぎゅっと詰まって、とても大切な曲になりました。

ラスガノの次にMCが入り、泰誠さんが「イライラを誰かにぶつけるのは違うと思った。ロックンロールはそういうのじゃない。」と語ります。血の気の多いからこそ、言葉は棘をもち、人を遠ざけてしまうこともあるのかもしれません。でも、大きな愛ももっている、この不器用な天才についていきたいと思いました。

10曲目のMONTBLANCと11曲目の窓を聴きながらクライムの音楽がなぜこんなに沁みるのかを考えていたのですが、かっこよさって心を開かせるんだなと思いました。クライムの音楽には背中を蹴り上げられて荒く励まされるようなイメージがあったのですが、実は真正面から来て、かっこいい音楽が否応なく心を開かせて、その心にぶちあけた風穴を通り抜けてからの、後ろから背中蹴り上げなんじゃないかという。何の話?ってかんじですよね(笑)例えば、MCがすんなり入ってくるのって、音楽でいったん心を開かされているからだと思うんですよ。興味のないバンドのMCってあんまり頭に入ってこない気がします。かっこいい音楽で心を開かされて、バリアのない丸腰の状態になるので、まっすぐに言葉が突き刺さるのかなと思いました。

12曲目、ドレスを着ての前のMCは、「来てくれてありがとう。」という内容でした。文字数の都合上、省略していますが、このときだけでなく、この日は何度も、「ありがとう」という言葉がありました。コロナの影響で中止や延期になったライブが続いたので、思うところがあったのかもしれません。筆者の追ってきた、優しいクライムでした

13曲目の前には、泰誠さんから観客へ「今何月?」という問いかけが入り、「4月???」「違う、セプテンバ~~~!!!!」と叫んでSEPTEMBER。なんのこっちゃ(笑)笑ってる間にかっこよく始まるから感情が忙しいです。ちなみに、「今何月?」という問いかけに対し、4月だとジェスチャー等で伝えようとしたファンに向かって、泰誠さんがギターでバキュンってしてました。おいおい、かっこよすぎかよ~~~。
アンコール

アンコールで再登場したのは、ベースのチェンさん。「ワンマンツアーが決まりました!」という彼の言葉に、拍手が起こります。嬉しい拍手です。それから、「ビーフラの支援グッズも売っているので、買ってください!」と宣伝も忘れず。

チェンさんの言葉を受けて、泰誠さんが話し始めます。「ビーフラのグッズは、お金が余って仕方なかったらでいいです。俺らの物販買って、その後余ってたらでいいです、ビーフラなんか(笑)いや、一応お世話になったしこんなん言うたらあかんな。神田さんってUVERworld出したすごい人なんですよ、知ってます?インスタとかで小馬鹿にしてるけどすごい人なんすよ。UVERworldにインスタで小馬鹿にしてるの見られたら2億%怒られます(笑)TAKUYA∞さんにしゃがれ声の子やろ?って言われたことあるし覚えられてたらやばいな…」

このMCは、UVERworldとクライム両方のファンの方が大歓喜かもしれないですね!怒られるとか言いながらやめなさそうなのがじわります(笑)

そして、「雨降ってますね。…どうやって始めようかな(笑)」と言いつつ始まったのがRAIN。本編はハンドマイク曲がなかったので、嬉しかったです。久々に見て思ったのですが、やっぱりハンドマイクで歌う泰誠さんが一番かっこいいです。

アンコールが終わり、かっこよく退場しようとしますが、腕に巻き付けたマイクコードが巻き付きすぎてとれず、「あんまり巻き付けんのよくないな(笑)」と言いながら去っていきました。この人間味がライブの醍醐味ですよね(笑)ステージには鳥の巣のようになったマイクコードがぶら下がっていました(笑)
ダブルアンコール

ダブルアンコールによって呼び戻された泰誠さんは、とてもたばこが吸いたそうで、「ライブの後にたばこ吸うと死にそうになるんですけど、死にそうになりながら吸うたばこがうまいんすよ。」と言っていました。まじで吸いたがるやん(笑)

「閃光ライオットのときも吸ってました。まだ吸ったらあかんときですけど。時効やろ。」とカミングアウトしつつ始まったのが、叫んだ歌。「16歳になっていましたか?」という歌詞を、「25歳になっていましたか?」と今の年齢に替えて歌ったものの、直後に、「まだ24歳やった(笑)」と訂正。自分の年齢を間違えるのおもしろすぎです(笑)「変なアレンジするもんちゃうな。」と笑う泰誠さんが可愛いです。かなり生き急いでますね(笑)

アンコール、ダブルアンコールではリラックスした姿が見れたような気がします。

□3.まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。ircleもclimbgrowも、熱いロックンロールバンドでありながら、しっかりとメッセージ性を聴かせることもできるバンドなので、とても相性が良いなと思いました。特に、筆者はircle目当てで行ったTHIS ISツアーでclimbgrowにハマった人間なので、本当にこの対バンが嬉しかったです。久々にみたクライムのライブで、泰誠さんの表情が柔らかかったのも、嬉しかったです。一緒に行ったファンと、「泰誠さんの表情が柔らかかったのは、ircleと一緒だからかもしれないね」という話をしていたのですが、だとしたら素敵な関係性だなと思います。この状況下でこの日を設けてくれたことがとても嬉しかったです。ありがとうございました。
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