星野源の新曲「創造」が好きすぎてしんどい記事

音楽の知識をもたない筆者が、新曲のやばさを気持ちだけで語ります。星野源が好きすぎてしんどい。

もくじ

1.創造がやばい
2.星野源が好き
3.まとめ

□1.創造がやばい

本日2021年2月17日、星野源が新曲「創造」のMVを公開し、サブスクを解禁しました。

CMのあの曲

スーパーマリオブラザーズ35周年テーマソングとなっており、CMで使用されていたので、CM部分はフル解禁前から多くの人が聴いていたのではないかと思います。CMの時点で、初めて流れたときに思わず勢いよく振り返ってしまったレベルでやばい曲だと思いました。ワクワク感が異常です。解禁前からこの曲の中毒になり、ひたすらCMを繰り返し見る(もはや聴く)という奇行に走った人は筆者だけではないはず。
やっと…!やっとフルが聴ける…!!!

フルを再生したら…

再生してまず驚いたのが、英語の歌詞です。CMでは日本語の部分だけだったので、全部日本語だと思っていたら、まさかの英語始まり!星野源というアーティスト自身も世界規模ですが、世界中で愛されるスーパーマリオブラザーズのテーマソングということもあり、世界中の人に聴かれることを想定しているのかもしれません。でもしっかり「yellow magic」という言葉を入れているところが彼らしいですね。そして、もう一つ驚いたのが、イントロがなくて、歌始まり!もう最初からサビみたいな勢いです。あと、不思議なことに、無限に聴けます。1時間の通勤中、ずっとノンストップで聴いていました。無限リピート不可避です。

音がひたすらに多い

この曲、いろいろな音が鳴りすぎていて、めちゃくちゃ楽しいです。最初から最後までずっと楽しい。楽器の音はもちろん、スーパーマリオブラザーズで使われている効果音などがふんだんに盛り込まれています。この、いろいろな音を組み合わせるかんじ、星野源の、おもしろそうだなと思うもの全部やろう!全部楽しもう!みたいな精神をすごく感じます。アコギで弾き語っていたときのあなたはどこへ?!と思うほど新しい表現を完全に使いこなしてめちゃくちゃ遊んでいます。新しいおもちゃを見つけた子供みたいにキラキラと目を輝かせて音楽を創る姿が頭に浮かびます。こうなった星野源にはもう誰も追いつけません。はあ、これからもどんどんやばいもの創るんだろうな~~~(溜め息)

要素が盛りだくさん

ずっとサビみたいな勢いで進む曲なのですが、しっとりとした曲調になる部分もあり、ここがめちゃくちゃ泣けます。「死の淵から帰った 生かされたこの意味は 命と共に 遊ぶことにある」という歌詞、くも膜下出血で死の淵に立たされた彼が、生還して、命と共に遊んでつくっている数々の作品のうちの一つがこの曲だと思うと胸がいっぱいになります。楽しくてわくわくする曲だけど、薄っぺらさを感じないのは彼がただ遊んでいるのではなく、「命と共に」という感覚をもって遊んでいるからだと思います。

たくさん転調していろいろな音をだすこの曲は、10曲分ぐらいの要素が入っている気がします。1曲にするには豪華すぎるほどの量のアイデアとセンスとユーモアが詰まりに詰まっているかんじ。手を一切抜かずふんだんに遊んで、しかもその多すぎる要素がキャパオーバーして溢れ出ておらず、ちゃんと1曲に収まっているところがすごいなと思います。コップに注がれた水が表面張力でギリギリ溢れずにとどまっているみたいな、そんな状態。これより少ないとおもしろさが半減するし、これより多いとごちゃごちゃでわけがわからなくなる、その絶妙なラインを突いてきた曲というかんじがします。星野源の手腕、恐るべし。え~~~もう大好きなんだが~~~~~~!!!

任天堂へのリスペクト

音にはゲームの効果音、歌詞には任天堂やその社長が大切にしてきた考え方などがふんだんに盛り込まれており、「スーパーマリオブラザーズ」にとどまらず、「任天堂」という創り手に対するリスペクトが溢れ出ています。筆者は星野源が創り手に対するリスペクトを込めてつくったときの曲が大好きです。漫画家に対するリスペクトが込められた「ギャグ」「ドラえもん」、映画に対するリスペクトが込められた「フィルム」や「地獄でなぜ悪い」がこれにあたります。

タイアップの曲をつくるようになると、自分の表現したいものではなくなっていって、魅力がなくなっていく音楽家もいると思うのですが、星野源はその逆です。彼自身が本当に好きであるということが曲に溢れ出ており、それが強烈な光となって圧倒的な輝きを放ちます。こういう曲をつくるときの彼は無敵です。

□2.星野源が好き

「創造」の歌詞をいくつかピックアップし、掘り下げることで星野源の魅力に迫ります。

「何か創り出そうぜ」

「創造」のサビのフレーズです。星野源は人が「創った」ものに対する愛や尊敬が人一倍強い人物だと筆者は考えています。自分自身が音楽や演劇、お笑いなどに救われてきた経験があることが影響しているのかもしれませんが、もうとにかくリスペクトがすごいです。ラジオや本で好きなものを語るときの熱量は、本当に好きな人の熱量だなと感じます。

そして、創造物に対してだけでなく、その創り手に対する尊敬の念がものすごいです。源さんが言う「すごい」や「おもしろい」、「かっこいい」はいつも本気で、「くだらない」という言葉すら、誉め言葉として使います。くだらないものをつくる人がいて、そのくだらなさに笑う人がいる、そのあたたかさを愛している人です。人の創り出すものを愛する彼の姿勢が大好きです。

そんな彼に「何か創り出そうぜ」と歌われたら、一緒に何かやってみようよと手をひかれている感覚になります。もっとたくさんの人に何か創ってほしい、創造物でいっぱいにしたい、彩りたい、そんな気持ちが感じられます。

「よどむこの世界で 遊ぶためにある」

“よどむこの世界”という表現が最高に星野源だなと思いました。こんなに楽しく明るい曲なのに、世界を「よどむ」と表現しています。日常や生活自体を、彼は楽しいものとは捉えていなくて、よどんでいる、つまり暗いものだと捉えています。いじめや引きこもり、大病を経験している彼らしい考え方です。でも、よどむこの世界で彼は「遊ぶ」のです。よどんだ世界だとしても、創造があれば遊ぶことができる、というものづくりへの信頼が見えます。

星野源には「地獄でなぜ悪い」という曲がありますが、ここには「作り物で悪いか 目の前を染めて広がる」という歌詞がでてきます。この世を地獄と表現した上で、作り物(音楽や演劇、お笑いなど)でその地獄をカモフラージュしながら、生きていくことを歌った曲です。この世は地獄だ、よどんだ世界だとした上で、そんな場所を人のつくる創造物が明るくしてくれるという考え方が表れているように思います。この考え方が筆者は大好きです。

□3.まとめ

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。「創造」は、星野源の、創ることが“楽しい”“おもしろい”という気持ちが詰め込まれた曲だと思います。だから聴いていてこんなにもワクワクするし、楽しい気持ちになるのだと思います。

そして同時に、狂おしいほどの、創り手に対する愛とリスペクトを感じます。創られたものが好きで、創る人が好き、創ることが好き、な星野源という音楽家が、その「好き」を思う存分に爆発させて、満足いくまで遊び倒した結果がこの曲なのかもしれないなと感じています。

筆者はアルバム「ばかのうた」「エピソード」で青春時代を過ごしました。彼の曲は、その頃とはテイストが大きく変わりましたが、当時、自分の暗い声では似合わないのではないか、と感じてできなかったポップスを、今、思いっきりやってるんだなということを強く感じ、そのことに胸がいっぱいになりました。なりたい自分になっていった、やりたいことを思いっきりやれるようになった彼の姿が眩しいです。この音楽家についていったら、絶対におもしろいものが見れること、間違いなしです。
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